地理学評論
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葉面付着ばいじんを指標としてみた東海市の卓越風
林 克次原 昭宏
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1973 年 46 巻 3 号 p. 197-204

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抄録
降下ばいじんの葉面付着状況を指標として東海市における地表に近い大気下層の卓越風向の分布を調査した.その結果以下のことがわかった.
夏期には市南部および東部においては南成分をもつ季節風海岸付近および北部においては西成分をもつ海風が卓越し,市東部を南北に走る丘陵の尾根付近に両者の不連続線を認めることができる.冬期には市全域において北西の季節風が卓越している.子細にみるとこれらの卓越風向は地形の影響をきわめてよく反映している.
なお,この方法によって推定した風向は,器材観測の結果と一致しない場合もあるが(夏期,市の海岸付近と北部),おおむねよい対応(とくに冬期)を示し,葉面付着ぽいじんが一定期間の地表付近の大気下層の卓越風の指標となり得ることがわかった.
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