地理学評論
Online ISSN : 2185-1719
Print ISSN : 0016-7444
ISSN-L : 0016-7444
河北省における明・清・民国時代の定期市—分布・階層および中心集落との関係について—
石原 潤
著者情報
ジャーナル フリー

1973 年 46 巻 4 号 p. 245-263

詳細
抄録
我が国のいくづかの図書館には,中国地方志のコレクションがあるが,本稿ではそれらを利用して,河北省における明・清・民国時代の定期市について,若干の問題を検討した.
河北省では時代と共に定期市の増加が見られ,地域的にはその分布は東北部に疎,西南部で密である.これらの事実は,人口密度と商品経済化の程度の反映であると考えられる.一方,各県内における定期市の配置については,その間隔,階層差との関係,市日の配分等に一定の傾向律が存在する.また,牙行,出店場所および取扱い商品を記載した資料から,定期市には,規模および機能上およそ3つの階層が存在すると想定される.更に,これら定期市の存在やその階層差が,地方中心集落の規模や構造と関連しており,中心集落の形成・発展におげる定期市の役割の重要性が推定される.
著者関連情報
© 公益社団法人 日本地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top