地理学評論
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黒部川扇状地における農業水利の空間構成
田林 明
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1974 年 47 巻 2 号 p. 85-101

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抄録
本稿では,主として大正期以降の黒部川扇状地における農業水利の変化を,直接の契機となった土地改良事業の進展に注目しつつ明らかにする.この際,農業水利がつくる空間的まとまり,すなわち,用水源から耕地に至る用水路の数回の分岐に対応して形成される水利空間に着目する.これらの水利空間の組み合せ(農業水利の空間構成とよぶ)が,どのように変化していったかを検討する.黒部川扇状地における農業水利の空間構成の変化過程は,用水路網,各用水の灌水域の変化に応じて, 3期に分けられた.すなわち第I期(明治中期~昭和初期),第II期(昭和初期~昭和44年頃),第III期(昭和45年頃以降)である.第II期は維持管理組織の変化によって,前期と後期に分けられた.これらの各期の特色と変化の背景を検討する.
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