地理学評論
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かんがい用貯水池の水利用 (II) —貯水池水量の変動様相とかんがい—
福田 清
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1975 年 48 巻 2 号 p. 98-107

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抄録
わが国最大級のかんがい専用貯水池である香川県満濃池について, 15年間 (1958~1973年)の日貯水位資料から,利水上重要な意味をもつ貯水量の経時変動様相の解析を試みた.結果の要点は, 1) 貯水量を貯水量の満水貯水量に対する比p (Eq. (1)) で示すと, 1.008~0.056と大きい幅で変動する. 2) 非かんがい期には, p≥1.0が20旬,うち,貯水池からの無効放流量を示すp>1.0が17旬もあり,しかも7/15年回も発生する. 3) 反対に,貯水池が空に近くなる, p=0.056~0.074が9月中旬~11月中旬に, 2/15年回発生する. 4) かんがい開姶時には,ほぼ満水しているから, p>1.0が5/15年回生起していて,無効放流があり,利水上考慮の余地があることを示している. 5) かんがい期間中の最小値, pLは, 0.074~0.661となり,いずれも8月上旬~9月下旬に生起する. 6) 貯水量の渇水量を示すp355 (Eq. (6)) は0.08~0.72で, p≤0.23平均は0.15である. 7) 配水限界を示す貯水量として証文水量350.0×104m3を採用するとp=0.23となり,は5/15年回の割合で8月中旬~4月上旬に至る23旬に生起することになる.
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