地理学評論
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わが国大都市圏における人口・産業の動向とそのパターン
富田 和暁
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1975 年 48 巻 5 号 p. 331-350

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抄録
わが国における人口30万以上の都市を中心都市として18大都市圏を設定し, 1960年代の人口と諸産業の圏内動向を立地係数 (LQ) と個々の圏全体に対する圏内各地域(中心都市,内圏,外圏)の人口などのシェア変化に基づくパターンにより分析した. LQ分析から,わが国の大都市圏は一般的に 1) 中心都市はより就業地の性格を強めた, 2) 工業は中心都市と内・外圏の間のLQ差が縮小した,などの点があきらかとなった.パターン分析の結果の概要は次のとおりである. 1) 個々の圏では人口,就業者総数,卸・小売業,サービス業は相互にほぼ同一パターンを示す, 2) 総合的なパターンにより大都市圏を類型化できる, 3) 大都市圏間のパターンの差異は,基本的には中心都市における都市的諸機能の集積量に基づき,この集積量が大なる圏ほど諸機能の郊外分散が時間的に早く,多量に,そして広範囲にわたって生じる,と推論できる.
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