地理学評論
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流域の構成に関する法則の考察
徳永 英二
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1975 年 48 巻 5 号 p. 351-364

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抄録

流域は・分水界(頂点,鞍部を含む),水路,および分水界と水路との聞の斜面によって構成されるが,高さのことを考えず, 2次元平面に投影されたもののみを問題とする場合には,流域の面積,形状,水路,および流域間末端面 (interbasin area) のみに注目すれぽよい.従来より,このような流域の平面的な構成に関する数量的な諸関係をとり扱うものとして,水路数の法則,水路長の法則,流域面積の法則,主流の長さと流域面積との関係を表わす式などが用いられ,それらについて多くの議論がなされてきた.本論文では筆者が提案した「理想水路網」が形成する流域を中心に,上記諸法則,流域問末端面および排水密度等についての考察を行なうとともに,それら諸法則の相互関係についても論じる.数学的により一般的な形で与えられる流域についても同様の考察を行なう.

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