抄録
日本における18の沖積低地を対象として,最終氷期最盛期,更新世最末期(晩氷期),完新世前半期,完新世後半期の四つの時期における古地理を復元して沖積低地の発達過程を整理すると共に,発達過程の地域性,地形発達に対する地形形成条件の影響について考察した.日本における沖積低地の発達過程は, F, N-S, D, D-S, V, Cの6種類の系列に分けられ,更新世の二つの時期においては流域の地形条件,完新世においては流域の地形条件に加えて堆積域の条件が低地の地形発達に大きく影響することが明らかになった.