地理
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東京市西郊保谷村上宿附近の地下水堆と聚落、淺い窪地 (武藏野臺地の地下水-第五報)
吉村 信吉
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1940 年 3 巻 1 号 p. 82-95

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抄録
東京市西郊上宿及び谷戸の附近には淺く長い窪地がある。附近に於てローム層下部が粘土質化する爲に局部的に地下水面が上昇して塚状の地下水堆を作る。この爲に豪雨後は野水が地表に溢れて局部的に侵蝕を行つて淺い窪地を作る。地下水が淺いことや窪地内の土壤の肥沃なことは保谷村や田無町の親村である上宿や谷戸のやうに古い聚落發生の一つの誘因になつた。しかし淺井帯でも森林として放棄されその爲に最近實習所となつたやうな所もある。
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