地理学評論
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公共投資政策の変化が国内周辺地域の労働市場に与えた影響
宮崎県西臼杵地域を事例として
加茂 浩靖
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2003 年 76 巻 6 号 p. 484-496

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抄録

本研究は,1990年代後半以降の公共投資政策の変化に伴い,国内周辺地域における地域労働市場がいかに変化したのかを検討した.実態調査によって得られたデータの分析の結果,公共土木事業の縮小,公共工事設計労務単価の低下,技術職に対する労働力需要の増大という1990年代後半以降における建設業雇用を取り巻く環境の変化に起因して,建設業者の雇用方針,地域労働市場に変化が生じていることが判明した.すなわち,定年退職後の再雇用者,女性および50歳代の建設業就業者の解雇,賞与減額などの労働条件の引下げ,若年技術者に対する採用意欲の強まりなどを指摘することができる.また公共土木事業の縮小により異業種部門を拡大する建設業者もみられるが,通年雇用の拡大に結び付く事例は少なかった.

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