宝石学会(日本)講演会要旨
平成24年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
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平成24年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
ミャンマー産ルビーのNam-Ya鉱山における出現率及び、中国におけるルビーの流通の現状と課題について
*森 孝仁
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p. 9-

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抄録

鉱区での宝石ルビーの出現率の調査の結果と処理前後の内包物の熱変化の例、そして、新しい市場である中国における情報開示の実情を報告致します。昨年に引き続き、ミャンマー北部カチン州のNam-Ya鉱山における採掘、カット研磨作業、インクルージョンの撮影、品質の判定を自社で一貫して行い、ルビーの品質ごとの出現率について調査しました。
他の産地と比較して、無処理で美しい原石が産出されることが多いNam-Ya鉱区でも、ジェムと呼ばれる品質のものは、とても希少であり、供給量を確保するために、原産地では、加熱処理をして色の改良が行われますが、その情報開示は、充分ではありません。特に低い温度での加熱処理については、見分けるのが容易ではありません。モリスでは、10年前より、無処理で美しいルビーの内包物の拡大写真のデータを取集し、そして、その内包物を実際に加熱処理し、その熱変化したモノを撮影しデータとして蓄積しております。今回は、ルビーの内包物で500度から600度/5時間の加熱で、熱変化しやすいインクルージョンとNam-Ya鉱山のルビーの特徴的なインクルージョンについて報告します。
また、品質ごとのルビーの出現率を調査し、加熱処理の有無も含めた正確な、情報開示を積極的に行っていく意義と販売現場での反応をお伝えします。出現率につきましては、Nay-Ya, Mogok の両鉱山での鉱山主への聞き取り調査をまとめました。品質ごとに出現率の調査は、間接的に加熱処理の有無を判定する際の手がかりの一つになると考えます。
その他、6年前から進出した中国上海市でのルビーの鑑別についての実情と、これからの展望を報告します。

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