主催: 宝石学会(日本)
会議名: 平成28年度 宝石学会(日本) 講演会
開催地: 北海道大学 工学部鈴木ホール
開催日: 2016/06/11 -
p. 10-
はじめに
1980 年代には,我が国の京セラや 諏訪精工社(当時)などで製造された合成エメ ラルドが流通し,それぞれクレサンベールやビ ジョレーブという商品名を使っていたが,本発 表では,商品名を持たない合成エメラルドに ついて報告する.
特 徴
今回発表する合成エメラルドは,綺 麗な緑色を呈し,原石は六角柱状で ある.屈折率は,1.562-1.558.カラー・ フィルターで鮮赤色を示す.出願されている 特許によるとフラックス法で造られている.内部には Phenakite と思われる結晶を含む.この合成エメラルドのラマンスペクトルを測定したので紹介する.その他,鉱物学的な特性を報告する.
宝石鑑別にあたり
このエメラルドを鑑別する場合,屈折率の測定を行えば,天然エメラル ドと間違えることはないであろう.