主催: 日本歯科理工学会
インプラントの普及に伴って、インプラント体の破壊によるトラブルが多く報告されている。インプラント体に負荷される応力の解明を目的とし、有限要素法による解析を行った。 弾性解析の結果、一般的な直径3.3mmのインプラント体では、構造を有しないアバットメント一体型のインプラント体であっても、45度方向500N荷重時には、G4純チタンの耐力500MPaを超える735MPaの応力が生じており、ブラキシズムにより疲労破壊が生じる可能性が示唆された。 塑性解析の結果、インプラント体とアバットメントが分離した構造のインプラントでは、垂直荷重には5000Nでも耐えうるが、45度方向に500Nの荷重では、ねじ部の破壊が予測された。 異なったメーカー製のアバットメントとの組み合わせにおいては、Ti-6Al-4V合金であっても疲労破壊が予測された。