抄録
演者らは、インプラント材や歯根膜を欠いた天然歯根に線維芽細胞の増殖を誘起するような処理化合物(Cyto-inducible coupling agents)を検索し、さらに歯根膜細胞の誘導を引き起こす材料表面の性状を見出すために、基礎的研究を試みている。前回では親水性·疎水性のバランスと、その表面における細胞増殖性について検討した。その結果、親水性の基より疎水性の基を持つ方が細胞増殖が高くなることが分かった。1、2)本発表では、ガラス表面上に処理した疎水性基の長さの違いが、細胞増殖に及ぼす影響を調べるため、疎水性基として鎖長の異なるアルキルシランを用い検討した。
鎖長が最も短いエチルジメチルシラン(Et)で細胞の増殖が認められたものの、アルキル基の鎖長が長くなると細胞はほとんど増殖しなかった。