肺癌
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症例
浸潤性胸腺腫に対する化学療法の経過中に赤芽球癆を発症した2例
姫路 大輔小野 伸之山中 篤志別府 樹一郎島尾 義也一瀬 幸人
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 53 巻 1 号 p. 17-24

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抄録
背景.胸腺腫は自己免疫疾患の合併頻度が多いことが知られており,その中で赤芽球癆を合併するのは5%程度と報告されている.赤芽球癆は種々の病型に分類され,続発性の場合その原因は多様であるが,その発症と化学療法との関連はほとんど知られていない.症例.症例1,36歳男性.正岡分類III期の浸潤性胸腺腫(WHO type B2)に対してcisplatin+amrubicinによる術前化学療法を施行.腫瘍縮小が得られたが,著明な貧血を認め,血液データ,骨髄所見などから赤芽球癆と診断.cyclosporin,ステロイド投与により赤芽球癆の改善が見られた.症例2,45歳女性.正岡分類IVa期の浸潤性胸腺腫(WHO type B1)に対してcisplatin+amrubicinによる化学療法を施行.腫瘍縮小が得られたが,著明な貧血を認め,血液データ,骨髄所見などから赤芽球癆と診断.cyclosporin,ステロイド投与により赤芽球癆の改善が見られた.結論.胸腺腫に対する化学療法の経過中に赤芽球癆を発症した2症例を経験した.胸腺腫に対する化学療法の経過中に赤芽球癆が発症することを念頭に置き,経過観察することが重要と考えられた.
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© 2013 日本肺癌学会
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