肺癌
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症例
ゲフィチニブ内服中に増悪した癌性髄膜炎に対して,エルロチニブが奏効した肺腺癌の1例
渡辺 恭孝工藤 史明白石 守三輪 千尋松本 建志小山 信一郎
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 53 巻 2 号 p. 114-120

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抄録
背景.肺癌の癌性髄膜炎に対する確立した治療法はない.今回我々は,ゲフィチニブ投与中の肺癌の癌性髄膜炎増悪に対してエルロチニブへの変更が有効だった1例を経験したため,報告する.症例.69歳男性,肺腺癌(pT1N0M0,pStage IA,上皮成長因子受容体遺伝子変異陽性)で,胸腔鏡下右下葉切除術を施行した.術後1年7カ月後に多発骨転移を認め,化学療法を開始したが,患者都合により中止となった.術後1年11カ月後に頭痛を主訴とした癌性髄膜炎を発症し,ゲフィチニブによる治療を行い,頭痛は改善した.ゲフィチニブ開始4カ月後の画像では多発骨転移も改善が見られた.しかし,頭痛や見当識障害などの症状が再度出現したため,頭部MRIや髄液検査を施行した.その結果,癌性髄膜炎の再増悪と診断し,ゲフィチニブからエルロチニブに変更した.臨床症状,頭部MRIや髄液検査所見も改善した.結論.ゲフィチニブ投与中の上皮成長因子受容体遺伝子変異陽性肺癌の中枢神経系のみの転移増悪に対して,エルロチニブへの変更が有効である可能性がある.
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© 2013 日本肺癌学会
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