長崎大学医学部内科学第二教室
長崎大学医学部外科学第一教室
1972 年 12 巻 3 号 p. 173-179
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去10年間に経験した空洞を有する原発性肺癌23例を, 扁平上皮癌の15例, 腺癌の5例, 未分化癌の3例に分けて, 臨床像とレントゲン像の特徴につき検討を加えた. 扁平上皮癌の2/3と未分化癌の全例は, 空洞が大きく, その大部分に炎症の合併が考えられた. すなわちこれらの組織型の肺癌では長径4cm以上の空洞が多く, 乏血性壊死に感染も加わって空洞が形成される可能性が考えられた. これに対し, 腺癌は大きさが4cm以下でも空洞を形成することが多く, 乏血性壊死による因子が主因と考えられた.
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