1978 年 18 巻 1 号 p. 59-68
原発性肺癌症例を対象に, 臨床検査成績と行動能力 (Performance Status, PS) との関連を検討した. その結果N/L比, 血清アルブミン量, 赤沈値がPSと比較的良好な相関を示した. 以上の3指標を用いて設定した肺癌患者全身状態指標 (Status Index) は肺癌患者のPSと良好な相関を示した. このStatus Indexは客観的に全身状態を評価できること, しかも簡便な方法で頻回に判定できることから, 今後肺癌患者に対する臨床治療の効果を評価する際の有用な指標となりうる.