肺大細胞癌切除例97例につき, 臨床的検討を行った.X線像では原発巣型が93.8%を占め, その過半数が径4cmを越えていたにもかかわらず, ブロンコファイバースコピーにて腫瘍可視が24.7%と少なかった.このことは, 大細胞癌には末梢発生が多いことを示唆している.p-TNM病期I期が40例 (41.2%), III期が46例 (47.4%) と, 進行例がやや多い傾向にあったが, 絶対的治癒切除後の5年生存率は53.1%と比較的良好であった.早期に切除すれば良好な成績が望めるものと考えられた.