1990 年 30 巻 4 号 p. 537-545
原発性肺癌患者43症例より気管支鏡下に採取された69検体 (経気管支生検, 気管支洗浄液, 擦過等) を用いてFCMによりDNA量を測定した. すべての検体においてDNA量は測定可能であった. 各検体におけるDNA aneuploidyの検出率は生検, 擦過, 洗浄液の順に高かったが, 臨床応用するには擦過が最も適しているものと思われた. また, DNA aneuploidyの出現頻度は小細胞癌にて87.5%, 非小細胞癌にて66.7%であった.