肺癌
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反回神経麻痺を契機に発見された肺癌患者におけるCTの意義
赤宗 明久河村 正稲月 伸一小糸 光藤井 昌史佐伯 英行小池 聡之片岡 正明濱本 研木村 誠
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1991 年 31 巻 1 号 p. 53-60

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抄録
反回神経麻痺を契機に発見された肺癌患者19例について, 反回神経麻痺の原因となった病変の胸部単純写真と胸部断層写真, CTによる検出能を比較検討した. 胸部単純写真では, 反回神経麻痺の原因となった肺癌病変をまったく読影困難なものが1例, 見落とし易いと思われたものが2例あった. CT像では全例で反回神経麻痺の原因となった病変が明瞭に描出されていた. 反回神経麻痺を訴える患者で, 耳鼻科領域に原因となる病変を指摘できない時, 胸部単純写真では異常を指摘し得なくても肺癌が原因となっている場合があり, CT検査は不可欠と考えられた.
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© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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