期肺癌で切除した115例のパラフィン切片を用いて, フローサイトメトリーにより癌細胞の核DNA量を測定した.得られたヒストグラムからDNAdiploidy, aneuploidy, multiploidyを判別した.DNAdiploidy群, aneuploidy群およびmultiploidy群の3群に分けてみた5年生存率は, それぞれ75.8%, 61.2%, 22.5%で, 各群の間に有意差がみられた (P>0.05).1期肺癌における癌細胞の核DNA量の解析は予後判定に有用であり, 特にDNAmultiploidy群の予後は極めて不良であった.