肺癌
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I期肺癌における核DNA量測定の意義
塩田 哲広小西 孝明千葉 渉安田 雄司松原 義人畠中 陸郎船津 武志池田 貞雄松本 久徳石神 文嗣
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1991 年 31 巻 2 号 p. 159-166

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抄録

期肺癌で切除した115例のパラフィン切片を用いて, フローサイトメトリーにより癌細胞の核DNA量を測定した.得られたヒストグラムからDNAdiploidy, aneuploidy, multiploidyを判別した.DNAdiploidy群, aneuploidy群およびmultiploidy群の3群に分けてみた5年生存率は, それぞれ75.8%, 61.2%, 22.5%で, 各群の間に有意差がみられた (P>0.05).1期肺癌における癌細胞の核DNA量の解析は予後判定に有用であり, 特にDNAmultiploidy群の予後は極めて不良であった.

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© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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