1991 年 31 巻 2 号 p. 207-214
Fibronectin (FN) は癌との関連において注目されており, 断片化したFNが癌患者尿中に多量に出現していることを確認した.原発性肺癌患者57例を対象に尿中FN断片 (UFN) を測定しその有用性を検討した.UFN陽性率は他マーカーに比べ高値を示し, 組織型による特異性は認められなかった.病期別では癌進行とともに高値となりmonitoringmarkerとして有用であり, CEAを加えたcombination assayは早期発見の補助診断にも期待できる.