日本ハンセン病学会雑誌
Online ISSN : 1884-314X
Print ISSN : 1342-3681
ISSN-L : 1342-3681
総説
らい性結節性紅斑(ENL)に対するサリドマイド診療ガイドライン
石井 則久石田 裕岡野 美子尾崎 元昭儀同 政一熊野 公子後藤 正道野上 玲子畑野 研太郎山田 暁四津 里英
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 80 巻 3 号 p. 275-285

詳細
抄録

 ハンセン病の急性症状としての2型らい反応(らい性結節性紅斑、erythema nodosum leprosum: ENL)の治療薬としてサリドマイドがある。日本においては多発性骨髄腫に保険適用になっている。使用にはサリドマイド製剤安全管理手順(Thalidomide Education and Risk Management System: TERMS®)を適正に遵守することになっている。
 今回サリドマイドを2型らい反応に使用するにあたって診療ガイドラインを作成した。2 型らい反応に対してのサリドマイド使用の経験や文献は多くない。そのため、TERMS® を適正に遵守し、サリドマイドを就寝前に50 〜100mg 内服から開始し、症状の変化を観察しながら増減することで2型らい反応をコントロールすることとした。

著者関連情報
© 2011 日本ハンセン病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top