日本ハンセン病学会雑誌
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ハンセン病世界情勢
2011年における世界のハンセン病の現況について
森 修一スマナ バルア鈴木 幸一石井 則久四津 里英
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2012 年 81 巻 1_2 号 p. 145-154

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抄録

 世界のハンセン病の疫学は各国の保健担当の部署から世界保健機関(WHO)に報告される。報告されたデータはWHOによってまとめられ、速報的に週間疫学記録(weekly epidemiological record: WER)に掲載される。2011年初頭のデータが2011年9月にWERに掲載された(WER (No36) 86: 389-399, 2011)。現在、WHOにより行われている「ハンセン病による負荷のさらなる軽減のための強化された世界戦略(2011年 − 2015年)」は新規患者における第2級障害の患者の減少を指標として遂行されている。国内や国際機関の協力による継続的なハンセン病制圧計画の結果、ハンセン病の発生は世界的に減少している。今後は合併症や後遺症の管理を向上させ、そして地域の病気に対する意識を高めることによって人々が病気の初期に診断に訪れるようにし、ハンセン病による負荷を減少させることが必要である事などが述べられている。

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© 2012 日本ハンセン病学会
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