高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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ランチョンセミナー
発動性障害の病理を探る
大東 祥孝
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2004 年 24 巻 2 号 p. 184-189

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抄録

発動性欠乏の臨床像,臨床概念の検討を行った。従来から “Antriebsmangel” として記載されてきた病像は,最近では,1 ) 心的自己賦活喪失 (loss of self-activation,Laplaneら1982),2 ) 動因喪失 (apathy, Marin 1990),3 ) 生命力喪失 (athymhormie, Habibら1988) といった洗練された概念によって既述されていることを述べ,これらに共通してみられる特徴から,発動性欠乏とは,生命機能の基礎となる「創発性」を支える機能の神経心理学的障害であることを指摘した。

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© 2004 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
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