高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
Online ISSN : 1880-6554
Print ISSN : 1348-4818
ISSN-L : 1348-4818
教育講演
注意障害の臨床
豊倉 穣
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 28 巻 3 号 p. 320-328

詳細
抄録

  注意障害に関する臨床的事項を概説した。軽微な注意障害はADL に影響せず,臨床上見逃されることが少なくない。日頃から注意障害を疑う姿勢が重要である。日本高次脳機能障害学会は日本人で標準化された標準注意力検査を開発した。Trail Making Test もよく用いられる課題である。非利き手での成績が利き手での動作と同等に扱えること,施行時間は動作プロセスより認知プロセスに大きく依存すること,などの報告がある。日常生活の問題に還元しやすいとの利点から,注意障害の行動評価も検討されている。一例として著者の考案したBAAD(Behavioral Assessment of Attentional Disturbance)を紹介した。認知リハビリテーションとして多くのプログラムが紹介されている。APT(Attention Process Training)およびより軽症例を対象とするAPT IIは特異的に注意障害を改善する訓練プログラムとして開発されたものである。

著者関連情報
© 2008 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
前の記事 次の記事
feedback
Top