高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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シンポジウム I : 失語症の実態と治療戦略
言語治療の課題―超急性期から在宅までを経験して
三宅 裕子
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2015 年 35 巻 2 号 p. 190-196

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抄録
  失語症の言語治療は急性期,回復期,維持期に分けられているが, 急性期病院や回復期病棟での言語治療の期間は短縮されており, 言語治療の適応があっても終了となることが多い。維持期での治療, 支援体制もまだまだ不十分な状態である。本稿ではまず急性期病院の現状を報告し, 適切な評価と失語症チーム医療の必要性を述べた。次に維持期の取り組みとして, 失語症を対象とする地域活動支援センターの活動の様子と利用者へのアンケート結果を紹介した。重度の失語症であってもコミュニケーションの場への主体的参加は可能であり, 参加を促す援助や場の提供が求められている。失語症の言語治療は言語症状の改善だけでなくその人個人の生活への参加や社会参加を目指す必要があることを再確認し, 長期的な治療や支援の継続,地域における失語症理解と支援の充実, 急性期, 回復期, 維持期の連携が課題であることを述べた。
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© 2015 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
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