高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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原著
書字障害の定量的評価 : タブレットを用いた位置と時間の解析
板口 典弘森 真由子内山 由美子吉澤 浩志小池 康晴福澤 一吉
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2019 年 39 巻 4 号 p. 436-443

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抄録

  本研究は, 日常的に利用できるタブレットから取得できる情報を用いて, 書字運動および書字障害を定量的に評価する手法を提案することを目的とした。頭頂葉を含む病変を有する症例 5 名 (以下, 患者群) と高齢健常者 5 名 (以下, 統制群) が参加した。提案手法によって, (1) 書字障害を呈する症例のみにおいて, 字画間にかかる時間が長かったこと, (2) 症状にかかわらず, 患者群の速度極小点の数が統制群の範囲を越えて大きかったこと, (3) 複数症例で, 字画間の時間と距離の関係が統制群と異なっていたこと, (4) 統制群の字画間の時間と距離の相関係数は, 比較的安定であったことが明らかとなった。この知見に基づき, タブレットによる書字運動評価の有用性について議論した。

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© 2019 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
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