高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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シンポジウム : 多様な臨床現場での社会的行動障害への支援
外傷性脳損傷の社会的行動障害とその支援
上田 敬太
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2021 年 41 巻 3 号 p. 288-293

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抄録

  厚生労働省の定める「高次脳機能障害」の定義の中の「社会的行動障害」とは, 原因を問わず社会的場面で生じる行動の障害全般を指す雑多な概念である。社会的行動障害を生じる主な 3 つの原因として, (1) 社会的認知そのものの障害, (2) 他の認知機能障害, (3) 心理社会的因子が挙げられ, 原因が何かによって対策は異なる。本発表では, 臨床で困る場面が多い「怒り情動の表出」に話題を絞り, どのような理由で「怒り情動の表出」が行われるのかを解説し, その対処法についても, 薬剤による治療や, そもそも怒り情動を生じる場面をいかに少なくするか, という観点から解説を行った。基本的考えとしては, 脳損傷者の生活がうまくいくことが大切であり, それを支援するという視点での対処が重要であることを解説した。

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© 2021 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
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