高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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教育講演 : 動画・音声で学ぶ高次脳機能障害の症候─特徴と鑑別─
発語失行と構音障害
太田 祥子松田 実鈴木 匡子
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2024 年 44 巻 2 号 p. 156-160

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抄録

  発語失行は, 発声発語器官に明らかな運動障害がないにもかかわらず, 音の歪みや不自然な音の途切れなどを呈する発話運動プログラミングの障害である。その責任病巣としては, 左中心前回中下部が指摘されている。運動障害性構音障害 (dysarthria) は, 神経・筋系の病変による麻痺や協調運動障害などの運動障害に伴う発話運動実行そのものの障害である。口腔構音器官の障害では音の歪みが, 鼻咽腔閉鎖機能の障害では開鼻声が, 協調運動の障害では発話の変動が認められる。発語失行や dysarthria の評価として, 聴覚印象に基づく発話特徴の評価や, 発声発語器官の運動機能の評価が行われる。発語失行と dysarthria の鑑別において, 発話負荷を考慮した課題や単音節・複数音節を反復する課題を用いることも推奨されている。本稿では, 発語失行例と dysarthria 例を挙げ, その特徴について概説した。

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© 2024 一般社団法人 日本高次脳機能学会
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