2015 年 2015 巻 25 号 p. 112-118
1970年代以降,ドイツ社会において価値観が変化し,それまでの「お上から下される課題」を遂行する名誉職活動が停滞し,「自分が楽しいから」行うという個人主義的な参加動機が登場してきた.このような価値観の変化に呼応するかたちで,「個人がやりたいことをやりたい時に行う」市民参加の仕組みが整えられていった.なかでも重要な役割を果たしているのが,市民参加の活動団体と参加希望者とを仲介する仕組みである.そこで,本研究はこの仕組みの一端を明らかにすることを目的とし,ミュンヘン市において現地調査を実施した.その結果,希望者をきめ細かな助言により参加団体へと媒介する仲介所や参加説明会,ボランティア・メッセなど,個人主義的な志向に見合った仲介のさまざまな仕組みが作られていることが明らかとなった.