2015 年 2015 巻 25 号 p. 268-271
【目的】一般的に白色脂肪細胞にはミトコンドリアが少ないと言われている.しかし,アディポネクチンなどを分泌し代謝にも積極的に関わることが近年わかってきており,白色脂肪細胞とエネルギー代謝の要であるミトコンドリアの間には密接な関係があるのではないかと考えられる.そこで本研究では,脂肪細胞の成熟過程とミトコンドリアの関連性を,脂肪滴とミトコンドリアの簡易的な蛍光染色方法を用いて可視化することを目的とした.【方法】マウス線維芽細胞3T3-L1を脂肪細胞に分化させ,分化誘導後8日目と32日目の脂肪滴とミトコンドリアを蛍光染色し,共焦点レーザー顕微鏡で観察した.また,それぞれのミトコンドリアの蛍光強度を解析した.【結果及び考察】分化誘導後8日目と32日目で蛍光強度に有意差はなかったが,32日目のほうが増加傾向にあり,ミトコンドリアの機能は保たれていることが示唆された.また,分化誘導後8日目も32日目もミトコンドリアが脂肪滴を囲むように存在する様子が観察された.