本研究では,男子大学生を対象に,身体像不満足感が食行動異常に与えるプロセスについて,男性の女性性を鍵に検討を行うことを目的とした。ここでは,まず,女性性の高さにより男性(n= 184)を女性性高群(n= 97)・女性性低群(n= 87)に群分けを行った。つぎに,女性を対象として実施された先行研究で示されている,身体像不満足感が食行動異常に与える影響性と同様のプロセスを想定したモデルについて,群ごとに,適合度を確認した。構造方程式モデリングによるパス解析を実施した結果,女性性高群においてモデルの適合度が高いことが確認された。一方,女性性低群では,モデルの適合度が低いことが確認された。身体に関する他者評価不満足感から食物摂取コントロール不能との関連はなく先行研究ならびに女性性高群とは別のプロセスが想定された。以上のことから,男性では,女性性が高い場合に,女性の食行動異常が発現する心理的プロセスと同様のプロセスが想定できる可能性が推測された。