2018 年 2018 巻 28 号 p. 647-659
大妻学院創立者である大妻コタカ先生の自叙伝『ごもくめし』は,学院の歴史や「良妻賢母を育てる大妻」という世評を培ってきた女子教育の理念が詳細に記されている.これまで『ごもくめし』は大妻学院傘下の生徒や教職員に読まれてきた他,2016 年度より本学国際センター所属留学生の講読教材として利用され始めた.本稿では,2016 年度に留学生が『ごもくめし』購読によってどのような影響を受けたかという報告[1]に引き続き,2017 年度の留学生が①どのような理由で本学を留学先として選んだか,②どのような留学生活を送っていたか,③『ごもくめし』講読の反応と感想,④本学に留学したことにどのような意義を感じているかについて記録した.結論として,本学の留学プログラムは他大学のものより格段に小規模であり,物足りなさを感じることもあるようであった.しかし全体的に,留学生は明治時代に日本女性が結婚して家庭を築いてから,様々な困難を乗り越えて創立した本学に留学したことに関して,また本学での留学体験に満足していることが明らかになった.