2020 年 2020 巻 30 号 p. 194-201
本研究では,先行研究より介護老人福祉施設における高齢者のレクリエーションの現状と課題を把握し,レクリエーションの満足度を把握することで,高齢者の生活の質を高めるレクリエーションのあり方について考察することを目的とした.調査結果より,介護老人福祉施設へのレクリエーションは施設外でのレクリエーション満足度が高いことから,地域資源の活用が求められることが推察できた.レクリエーションを提供するにあたって,介護職員はレクリエーションに関する知識を得ることや意義を理解したうえでレクリエーションに臨むことが求められることが推察できる.課題としてはレクリエーションを行うこと自体が目的になる傾向があり,レクリエーションを提供するための時間や人手不足が挙げられる.今後はレクリエーションへの利用者満足度の調査を行い,利用者の生活の質を高めるレクリエーションについて考察することが必要であると考える.