2009 年 18 巻 p. 147-153
4人の論者の議論は、一見すると多岐にわたっているように見えるが、「教育思想史研究」「教育思想研究」「教育現実」の3概念をどのように捉えるか、その3概念の相互の関係をどのように関連づけるかによって整理することができる。4人の発表論文を、「教育思想史研究」「教育思想研究」「教育現実」の3概念が作りだす緊張関係という枠組みから捉え直し、4人の論者のそれぞれの位置関係と差異、そして論の特性とそれが孕む問題点とを明らかにすることで、近代教育思想史研究会-教育思想史学会の歴史を評価し、現状を捉え、さらに未来の形を構想する。