人文地理学会大会 研究発表要旨
2004年 人文地理学会大会 研究発表要旨
セッションID: 22
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砂糖・牛・丸太小屋
南北アメリカ地誌への歴史地理学的アプローチ
*矢ケ崎 典隆
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抄録
南北アメリカ地誌は、従来、国を単位として論じられるか、北アメリカ、中部アメリカ、南アメリカの3地域区分して論じられるか、アングロアメリカとラテンアメリカに区分して論じられてきた。しかし、南北アメリカを一つの枠組みで考察することが重要である。本研究では、歴史地理学の視点から南北アメリカ地誌を描くための方法を提示する。南北アメリカの全体像および地域性は、自然環境、先住民の世界、ヨーロッパ文化圏の拡大、独立後の独自の発展という地域現象の4層構造によって理解することができる。カール・サウアーやテリー・ジョーダンをはじめとするアメリカの歴史地理学者は、このような地域現象に関して多様な研究を蓄積してきた。以上のような考察の枠組みと歴史地理学の研究成果および私が行ってきた研究に基づいて、南北アメリカ地誌を歴史地理学的に理解するためのアプローチとして、プランテーション地域、イベリア系牧畜地域、北西ヨーロッパ系小農地域という3つの文化地域の設定を試みる。それぞれの文化・経済地域を理解するためのキーワードは、砂糖、牛、丸太小屋である。さらに、以上の考察の枠組みに基づいて、カリフォルニアの地域変化のダイナミズムについて考察する。19世紀におけるカリフォルニアの地域変化は、イベリア系牧畜地域から北西ヨーロッパ系小農地域への転換であったと解釈できる。
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© 2004 人文地理学会
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