植生史研究
Online ISSN : 2435-9238
Print ISSN : 0915-003X
スイレン科Nymphaea lotus L. の花粉形態とzonisulculate 発芽口
Gamal El GhazaliWai’l Abd Alla
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2001 年 9 巻 2 号 p. 79-84

詳細
抄録
Nymphaea lotus L. の花粉形態を光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡をもちいて記載した。花弁状のものを含む様々な雄ずいから花粉粒を採取して比較したところ,その形や大きさ,発芽口,彫紋には大きな変異が認められた。また原始的な単子葉植物に見られるzonisulculate型の発芽口が認められた。これをもとにスイレン科を,zonisulculate型の発芽口をもつ他の双子葉植物(エウポマティア科,モニミア科)および単子葉植物(サトイモ科, ヤシ科, ユリ科,タヌキアヤメ科,ラパテア科,ススキノキ科)と比較した。しかし他の形態学的な特徴とあわせて考慮しても,これらの分類群の間に直接的な類縁は認められなかった。
著者関連情報
© 2001 日本植生史学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top