人と自然
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センサーカメラを用いた石巻専修大学演習林(宮城県)の 哺乳類相および鳥類相の評価
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2022 年 32 巻 p. 133-140

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抄録

2020 年6 月から2021 年6 月にかけて,センサーカ メラを用いて石巻専修大学演習林の哺乳類相ならびに 鳥類相を調査した.調査期間中,23 種(哺乳類12 種, 鳥類11 種)の動物が記録され,中には宮城県のレッド リストで「要注目種」に指定されているニホンカモシカ Capricornis crispus が含まれていた.いくつかの種で 親子連れやつがいと思われる映像が複数回撮影されたこ とから,演習林で繁殖していると考えられた.ニホンジ カCervus nippon ,アカギツネVulpes vulpes ,タヌ キNyctereutes procyonoides ,イエネコFelis catus の撮影枚数が多かったいっぽう,鳥類の撮影枚数は少な かった.12 種の哺乳類のうち6 種は通年記録されたが, 6 種は撮影頻度に季節差があった.動画が多く撮影され た時間帯(対象動物が活発に行動する時間帯)は他地域 の結果とほぼ同様だった.ニホンジカはその採食圧で植 生劣化や土壌流出を引き起こすことが各地で知られてお り,演習林のニホンジカの今後の動向に注目する必要が ある.

© 2022 兵庫県立人と自然の博物館
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