2024 年 8 巻 1 号 p. 94-100
目的:介護予防教室における参加者と主催者への大学介入の影響を明らかにする.
方法と対象:介護予防教室の参加者には,介入前後の身体・口腔機能検査と意識調査を実施し,主催者は介入後に意識調査を実施した.結果はx2検定,Wilcoxon検定などで分析した.
結果:参加者は教室参加前後で筋力・口腔機能向上が認められなかったが,プロセス・影響評価が高いことが示された.主催者は域学連携の必要性を感じており,介入後のプロセス評価・影響評価の因子別平均値は3.0以上であった.一方,もっとも低値だった因子は結果評価であった.
考察:域学連携を実施した結果,参加者・主催者共に評価指数からなる結果評価よりもプロセス・影響評価を重視していた.特に,主催者は大学が関与することでプログラム構成,専門的な情報提供,事業の活性化や共同体感覚などを期待していることが示唆された.