高圧バイオサイエンスとバイオテクノロジー
Online ISSN : 1882-1723
ISSN-L : 1882-1723
タンパク質
体積および圧縮率から見たアミロイド線維
橘 秀樹月向 邦彦中村 明博松尾 光一Abdul Raziq Abdul Latif荒賀 麻里子河野 良平赤坂 一之
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2008 年 2 巻 1 号 p. 15-23

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抄録
ジスルフィド結合を欠損させたニワトリリゾチーム変異体は自発的に集合してアミロイド様線維をつくる。この初期会合体はモノメリックユニット1モルあたり100 mLの体積減少をともなって加圧により可逆的に解離する。この変異蛋白質のモノマー状態およびプロトフィラメント状態での部分比容積は0.684ならびに 0.724 mL g-1、それぞれの状態での断熱圧縮率係数は -7.48ならびに 1.35 Mbar-1 であり、プロトフィラメント状態は大きな体積を持ち、かつ圧縮されやすい状態であることが示された。プロトフィラメントの解離速度は加圧によって大きく上昇し、活性化部分モル体積ならびに活性化部分モル圧縮率は、それぞれ、-50 mL mol-1ならびに-0.013 mL mol-1 bar-1 といずれも負の値をとる。これは解離の遷移状態では線維中に存在した空隙の部分的な水和が起こっていることを示唆する。
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© 2008 生物関連高圧研究会
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