抄録
【目的】本研究の目的は,虚弱高齢者に対する腹筋トレーニングを含んだ6ヵ月間の通所リハビリテーションの効果を検証することである。【対象者と方法】対象者は通所リハビリテーション利用中の虚弱高齢者20名(80.5±6.6歳)とした。対照群(n=11)は週2,3回の通所リハビリテーションとし,介入群(n=9)は週2,3回,1日20回の腹筋トレーニングを含んだ通所リハビリテーションとした。評価項目はFunctional independence measure Motor(FIM‐M)や運動機能とした。統計解析は分割プロットデザイン分散分析を使用した。【結果】FIM‐M,片脚立位時間,5?最速歩行速度に交互作用が認められ,片脚立脚時間と5?最速歩行速度は介入群が有意な向上を認めた。一方で,FIM‐M は対照群が有意な低下を認めた。【結語】腹筋トレーニングを含んだ通所リハビリテーションは虚弱高齢者のヘルスプロモーションとして有効であるかもしれない。