ヘルスプロモーション理学療法研究
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ヒールの高さの違いが歩行パラメータと下肢筋活動に及ぼす影響
中島 彩村田 伸飯田 康平井内 敏揮鈴木 景太中嶋 大喜中村 葵白岩 加代子安彦 鉄平阿波 邦彦窓場 勝之堀江 淳
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2016 年 6 巻 3 号 p. 133-137

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抄録

本研究は健常成人女性14名を対象に,ヒールの高さの違いが歩行パラメータと下肢筋活動に及ぼす影響について検討した。ヒールなしおよびヒール高3cm と7cm 靴を着用した歩行中の歩行パラメータと下肢筋活動を計測した結果,歩行速度および歩幅とストライド長はヒールなし歩行に比べて,ヒール高7cm 歩行で有意に低下した。ヒールなし歩行とヒール高3cm 歩行のそれらの歩行パラメータには,有意差は認められなかった。両脚支持時間は,ヒールなし歩行に比べてヒール高3cm と7cm 歩行で有意に短縮したが,遊脚時間は後者が有意に増大した。下肢筋活動においては,測定した4筋すべてにおいて有意差が認められなかった。以上のことから,ヒール高3cm 以上で歩行中の立脚時間や遊脚時間に影響を与えるが,ヒール高3cm までであれば,歩行速度および歩幅やストライド長には影響が少ないことが示唆された。

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© 2016 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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