ヘルスプロモーション理学療法研究
Online ISSN : 2187-3305
Print ISSN : 2186-3741
ISSN-L : 2186-3741
原著
年長児の握力測定の意義について
久保 温子村田 伸満丸 望田中 真一
著者情報
キーワード: 握力, 幼児, 運動能力
ジャーナル フリー

2017 年 7 巻 2 号 p. 51-55

詳細
抄録

【目的】年長児の握力測定を実施し,握力とその他の運動能力測定値との関係から,幼児の握力測定の意義について検討することを目的とした。【対象】健常年長児408名(男児211名,女児197名)とした。【方法】身長,体重ならびに握力を測定後,文部科学省の示した幼児運動能力調査より5項目を評価し,握力との関連性を分析した。【結果】対象者の握力の平均は男児8.5±2.2?,女児8.1±2.2?であった。しかし,効果量は非常に弱かった。単相関分析の結果,男女ともに握力と身長,体重,25m走,立ち幅跳び,体支持持続時間との間に有意かつ弱い相関が認められた。また,ボール投げでは有意かつ中等度の相関が認められた。さらに重回帰分析の結果,握力に独立して関係した項目は,体重,体支持持続時間とボール投げであった。【考察】年長児の運動能力評価として握力を筋力ファクターとしてテストに加える有用性が示唆された。

著者関連情報
© 2017 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
次の記事
feedback
Top