2017 年 7 巻 2 号 p. 79-83
[目的]本研究の目的は,高齢者における足部・足趾の形態および異常について調査することである。[対象と方法]地域在住高齢者217名(男性41名,女性176名,平均年齢74.2±5.6歳)を対象とした。足部形態として足幅・足長・母趾角・小趾角・開帳角を測定し,足部・足趾異常として浮き趾・外反母趾・内反小趾・扁平足・開張足の有無について調査し,男女別の比較を行った。〔結果〕足幅・足長は男性が有意に大きく,母趾角は女性で有意に大きい結果となった。足部・足趾の異常は,男女ともに浮き趾が最も多く,さらに女性では外反母趾が多い結果となった。浮き趾の有症率は,なかでも第5趾が高かったが,外反母趾を有する高齢者は第2趾の浮き趾も多いことが示された。