ヘルスプロモーション理学療法研究
Online ISSN : 2187-3305
Print ISSN : 2186-3741
ISSN-L : 2186-3741
短報
新しい上肢機能評価法「ペットボトルキャップテスト」の開発
瀧川 美優村田 伸阪本 昌志西河 奈緒子窓場 勝之兒玉 隆之
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 7 巻 3 号 p. 133-137

詳細
抄録

本研究の目的は,両手動作の上肢機能評価として開発したペットボトルキャップテスト(以下,PBT)の測定方法を紹介するとともに,測定値の再現性を検討することである。健常成人40名(男性20名,女性20名,平均年齢21.2±0.7歳)を対象に,PBT に加えてPurdue pegboard test(以下,ペグテスト)を測定し,再現性についてはテスト-再テスト法による級内相関係数を求めた。また,性差は対応のないt 検定,利き手・非利き手間の差と施行回数の差には反復測定二元配置分散分析を用いて検討した。その結果,PBT の再現性は0.796~0.819と高く,性差は認められなかった。PBT とペグテストは,ともに利き手が非利き手に比べ所要時間が有意に速く,1回目に比べて2回目の所要時間が有意に速まった。これらの結果から,PBT の測定値は高い再現性が認められ,利き手と試行回数の結果がペグテストと同様であり,簡易上肢機能評価法として使用できる可能性が示された。

著者関連情報
© 2017 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top