ヘルスプロモーション理学療法研究
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原著
地域在住高齢者における超音波による大腿部骨格筋評価と転倒経験の関連性
杉田 洋介伊藤 克彦
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2018 年 8 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

【目的】超音波による大腿部骨格筋評価と転倒経験との関連性を明らかにすることである。【方法】152名の地域在住高齢者を対象とした横断研究である。年齢,性別,BMI,運動機能,二重課題,注意機能,大腿部筋厚と筋輝度,等尺性膝伸展筋力を評価した。過去1年間の転倒の有無を調査して,二項ロジスティック回帰分析で転倒関連因子を抽出した。【結果】開眼片脚立ち時間(オッズ比3.01)とDual Task Timed Up and Go Test(オッズ比3.38)が転倒関連因子として抽出された。【結論】超音波で評価した大腿部骨格筋の量的,質的指標は転倒経験に対しては独立した影響要因ではなかった。今回の結果からは,自立歩行にて生活している地域在住高齢者においては,立位姿勢保持能力や二重課題遂行機能が転倒経験に影響する要因である可能性が示唆された。

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© 2018 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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