2018 年 8 巻 1 号 p. 23-27
【目的】本研究の目的は,介護予防通所リハビリテーションでの運動介入による歩行能力の経時変化について確認することである。【対象と方法】当法人の介護予防通所リハビリテーションを6ヵ月間以上連続して利用した18名を対象とし,10m 歩行時間およびTimed up and go test の結果について,6ヵ月間の運動介入に伴う経時変化を後方視的に分析した。【結果】10m 歩行時間は介入前に比べ,介入1ヵ月後では有意に速くなっていた。Timed up and go test は介入前および介入1ヵ月後に比べ,介入2ヵ月後では有意に速くなっていた。いずれの項目についても,介入2ヵ月後以降の変化には統計学的な有意差を確認することができなかった。【結語】本研究の結果から,介護予防通所リハビリテーションでの運動介入は,2ヵ月間で10m 歩行時間とTUG を指標とした歩行能力を向上させる可能性が示唆された。