2019 年 8 巻 4 号 p. 187-191
本研究は,ベッドギャッジアップ時の血圧変動における頭頸部と背部のギャッジアップ組み合わせの効果について検証することを目的として行われた。対象は,健常成人9名であった。動脈血圧は連続血圧計にて一心拍毎の血圧値を測定した。実験は3つのプロトコールで構成されていた。①安静臥位から,背部を30°ギャッジアップさせる条件。②安静臥位から,頭頸部を20°,および背部を30°ギャッジアップさせる条件。③安静臥位から,背部を50°ギャッジアップさせる条件。この3つの条件で起こる血圧変動量を比較した。その結果,どの条件においてもギャッジアップ時に一時的に血圧が低下する傾向が観察されたが,その起立性の血圧変動は背部50°ギャッジアップ条件の方が他の条件に比べて大きかった。一方で,頭頸部20°と背部30°ギャッジアップ組み合わせ条件の血圧変動量は背部30°ギャッジアップのみの条件と同程度であった。これらの研究成績は,ギャッジアップ時の血圧変動には背部の挙上角度が大きく影響することを示唆した。