ヘルスプロモーション理学療法研究
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活動報告
通年開催の介護予防教室参加者におけるフレイル・サルコペニアの 発生状況の調査とプレフレイルに関連する因子の検証
―JST 版活動能力指標に着目して―
岩村 真樹安藤 卓大和 洋輔梶本 浩之新保 健次何川 渉熊田 仁
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2019 年 8 巻 4 号 p. 193-200

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抄録

通年開催の介護予防教室参加者におけるフレイルとサルコペニアの発生状況を調査した。また,プレフレイルに関連する因子を抽出することを目的とした。対象は茨木市介護予防教室へ参加登録している114名とした。介護予防教室参加状況,身体機能,筋肉量,高次生活機能を調査し,フレイル・サルコペニア判定を行った。さらにプレフレイルに関連する因子をロジスティック回帰分析にて解析した。調査の結果,プレフレイル39.4%,フレイル0.8%,プレサルコペニア31.5%,サルコペニア4.3%の判定割合であった。ロジスティック回帰分析の結果,プレフレイルの関連因子としてJST 版活動能力指標(The Japan Science and Technology Agency Index of Competence)の下位領域である生活マネジメントと過去1年間の入院歴が抽出された。本研究の結果,通年開催の介護予防教室参加者のフレイル・サルコペニア判定割合は全国平均よりも低く,プレフレイルの予防には健康状態に合わせて,生活マネジメント能力に焦点を当てる必要性が示唆された。

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© 2019 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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